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ベルトドライブ・トランスポート TL−2の設置、試行錯誤の果て♪(アーカイブ)

ベルトドライブ・トランスポート TL−2の設置、試行錯誤の果て♪

毎年のことだが、年度末が近づくと何かと慌ただしく落ち着かない。
突然、不定期の仕事が入ってきてオラオラするもの、この時期によくあることだ。

今年も、先週末からの突発的な仕事により、てんやわんやの週末だった。
まぁ、なんとか一段落したので、置きっぱなしになっていたベルトドライブ・トランスポート CEC TL−2 の設置を試みることにした。

TL−2は、ベルトドライブのプレステージモデルTL−0を除く他のベルトドライブ機とは少々異なる趣がある。

以前、愛用していたTL−5100、上級モデルTL−1や後継機のTL−2X mkⅡにしても、普通のインシュレーターを底面に配したコンストラクションをとっているのだが、TL−2のみトップパネルと一体形成の逆凹型シャーシに直付けのネジ込み式スパイクによって設置するようになっている。

しかも、エソテリックのP−50sやP−70のような、スパイクを使わなくても、サブインシュレータで設置できる構造とは異なり、スパイクを使わないとTL−2底面の出っ張りが邪魔をして設置することができない構造なのだ。

アマチュアライクというか、なかなか主義主張のハッキリとしたトランスポートである。

で、まずは設置法のモスト安全パイ、黒御影石に純正のスパイク受けを介してセッティングしてみた。御影石は、ナチュラルな湿り気を帯びた響きと、SNの良さを特徴とするボードで、大抵の機種は御影石上に設置することにより本来の性能の80%を発揮することが出来るのだ。

ところが、どうだろう! TL−2はいま一つしっくりこない。 音の全域で響き過ぎるのと、音像のディティールが滲むように感じる。これは、御影石としては珍しいことだ。鹿革のスペーサーをかます事で若干の改善を得る事が出来るが、根本的な音質向上にはつながらない。

こりゃ〜まいったな・・・・というわけで、その後は、拙宅オデオ倉庫に眠っているタオックのサウンドクリエイトボードやクリプトンのダイハード、ラスクボード等、市販のオデオボードを何枚か試したが、どれこもれもピンとこない音ばかりで、お手上げ状態となってしまった。

その後の試行錯誤は長くなるのでザックリと省くが(笑)、最終的にバッチリまとまったのが写真の足元構成。

\¤\᡼\¸ 1

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足元を構成する部材はいずれも過去、拙宅システムで活躍し、その後、オデオ倉庫に眠っていたものだ。

一番下が4mm厚の天然コルクシート、その上の左右2箇所に設置されているのがオリジナルで作成したボードだ。構成は、底面に10cm×36cm、厚さ3mmの純銅板、同サイズで作成した薄手のブチルゴムをテフロンシートで包んだシート、そのシートをサンドイッチする形で10cm×36cm、厚さ1mmの純銅板を上面にもってきている。これは以前、アナログ用に作成したボードの遺産だ。

その銅板の上に、先日、エソテリックP−70でも好結果だったクライナのピュアマグネシウム製スパイク受けを配した。スパイクは真鍮製の純正をそのまま使用した。

この設置法では、さきほどの音像の雑味も解消、響きが適度に整理され、音場のSNが抜群に向上した。音場空間が広がると同時に、楽器やヴォーカルなど一つ一つの密度も向上し、リアリティが増すようだ。俗にベルトドライブが揶揄される時に言われる「アナログ風だけれど、もったりとした抜けきらない音」は微塵も感じない。

特に白眉なのが女性ヴォーカル再生だ。
実に艶やかでしっとりとした語り口。柔らかで優しい表現だが、決して甘くなったり不鮮明になったりはしない。柔らかさの中に、どこまで精緻な音の礫を感じ取れるのだが、決して解像度に耳が奪われることはなく、ひたすら音楽に没頭することが出来る。

現状、拙宅におけるTL−2とのベストな組み合わせは、DACにワディアのWADIA2000SH、プリアンプにマランツのSC−5Ver.2+BB−5Ver.2、パワーにアキュフェーズのM−1000という布陣だ。特にマランツプリをバッテリー駆動にして再生すると、得も言われぬ静寂の中にヴォーカルがフワッと浮かび上がり、あ〜天国天国である(笑)

\¤\᡼\¸ 4

さっそく、具体的なソフトを試聴してよう。
いま、何かと物議を醸し出しているセシウムクロック盤(笑)、中森明菜の「歌姫 ダブル・ディケイド」より#8「セカンドラブ」と#12「飾りじゃないのよ涙は」をチョイス。

「セカンドラブ」では冒頭8秒までのアコースティックギターソロと以降ピアノとベース、ドラムが絡むイントロが聴きどころ。ギターの実音がエコーときれいに分離して空間に溶け込む。各々の楽器が表情豊かにヴォーカルを盛り立てている。

ヴォーカルはナチュラルエコーがキレイに抜け美しい。解像度に低い再生系では、リバーヴがヴォーカルに張り付いてボワンボワンとした下膨れの明菜になってしまう。3分26秒あたりからのギターソロも響き過ぎず、芯のしっかりとした音で心地よい。

「飾りじゃないのよ涙は」はビッグバンド風のアレンジが斬新。冒頭25秒までの美しいピアノソロのイントロから一転、ホーンセクションが炸裂する導入部、どれだけ疾走感をもって再生できるかがポイント。

TL−2では、実に低重心でスピーディーに展開、「まろやかなベルトドライブ」のイメージを払拭するような腰の入った迫力のサウンドを聴かせる。ヴォーカルとビックバンドの掛け合いは相当エナジー豊かな録り方をしているので、システムよってはバスドラ等低奏部がカブリ気味になるだが、もたつことなく見事にドライブして見せた。

ヴォーカル以外の楽曲でも、十分楽しめるトランスポートではあるが、やはり、キメはヴォーカル再生だ。ベルトドライブ独特の柔和で濃密な雰囲気と、その気になれば怒涛のエナジーを炸裂させるパフォーマンスは、マークレビンソンNo.31Lと比較しても遜色のない魅力的なサウンドと言えよう。

久々導入のベルトドライブTL−2、拙宅では当分、女性ヴォーカル専用トランスポートとして活躍しそうである。
 
コメント(28)
 
 
¡­饢\¤\³\ó
こんばんは。対策ボードにも機器との相性、ありますもんね。
自作の銅板ボードがドンピシャで何よりでした。
TAOCなどの既製品も「ボードの対策」があったりして大変だったのを思い出します。
ベルトドライブ機、早めに聴く機会をつくってみます。 010/3/3(水) 午前 3:44
¤¼¤äפê¤ó
¡­饢\¤\³\ó
こんばんは〜。

ビシッと決まるまでのプロセスは平坦ではなかったようですが、ハイ・グレードのものほど、こうした追い込みが必要になりますね。

価格設定は伊達ではないので、「価格レベル程度の音は出るはず」と、粘り強く、多面的にトライすることが必要であることを教えていただける記事でした。

そのためには、ノウハウも必要で、そうしたアプローチができない人はすぐに「合わない」と手放すのでしょう。そのおかげで、中古市場には高価格品がゴロゴロしています。(笑)

そちらの倉庫には、ノウハウを活かせるお宝がたくさんありそうですね。(*^-^*)
2010/3/3(水) 午前 4:24 ¤¿¤äÁ¤ó
¡­饢\¤\³\ó
おはようございますぅ^^ノ

何かと物議を醸し出している明菜嬢を見事に再生してしまいましたねっ(笑)

やはりベルトドライブも足元にはかなり敏感なんですね。。
それとやはり、オデオ倉庫というのがやたらと気になりますぅ*^^*
2010/3/3(水) 午前 6:53 Ãˤ¦¡­«\掠\­
¡­饢\¤\³\ó
おはようございます。
セシウムクロック明菜、うちでは鬼門となっております。他のソフトで合格点が出ても、セシウム明菜に跳ね返されます。
それはおいといて、いつもながらの『物欲をかき立てる記事』(失礼)よだれだらだらです。

銅板は使ったことがないのでよくわからないんですが、材質の色が乗らない振動吸収系でまとめられておられるのではないでしょうか。それぞれが得意とする振動吸収の種類が別々で、それらがうまくまとまったということでしょうか。的外れでなければ、徹底した無振動での使用がいいのかもしれないですね。うちのアナログタンテ、STABIもベルトドライブですが、4点フローティングに3点スパイクが標準で、ラスクラックに設置していると、ボリュームを最大にしても、ハウリングは全く起こりません(コップを置く音でも拾いますが、瞬時に収まります)
ということは、すでにお使いかもしれませんが、リラクサなんかどうでしょう。釈迦に説法、失礼しました。
2010/3/3(水) 午前 8:09 [ のんきち ]
¡­饢\¤\³\ó
仙人様の「うーむ…」と言う表情が浮かぶ記事でした。
非常に参考になりました。
おそらく仙人様は「この機器は、こんなもんじゃない!」と愛情をもってトライ
されるんでしょうね…目に浮かびます。
故長岡鉄男さんのような匂いも感じますぞ!

私もなんとなく、その境地に入りつつあるのですが、明菜さんのセシュウムを聴く
勇気が…否、挑戦するのだ!「じーくじおん」(違うか(笑))。

私、しばらくアナログ村で修行をしてデジタル街に戻ってきます。
いつかMagnumに百式の様な輝きを持つベンツマイクロのSLを装着したい…(笑)
ではでは。 ºï½ü
2010/3/3(水) 午後 0:22 [ Nally ]
Yahoo!\¢\¡ø·¿¡¼
ぜっぷりんさん、こんにちは♪
TL−2、なかなか気難しいトランスポートのようで、設置、電源ケーブル、デジタルケーブル等、選り好みをするようですね。逆に言えば、使いこなし甲斐のある機器だと思います。

まぁ、オデオも女性も、「一筋縄ではいかない」ほうが、魅力的じゃないですかぁ(^o^)v
2010/3/3(水) 午後 1:23 ¤ʤá¤Á¤ã¤óÀç¿Í
Yahoo!\¢\¡ø·¿¡¼
たっちんさん、こんにちは♪

>粘り強く、多面的にトライすることが必要であることを教えていただける記事でした。
そう仰っていただけると救われます! ただの諦めが悪いオヤジともいえますが(笑)

>すぐに「合わない」と手放すのでしょう。
手に入れた限りは、とことんしゃぶり尽くそうというポリシーはありすよ。長年オデオと接していると「コレはまだ開花する可能性ありだな」「コイツはいくら攻めても振り返ってくれないな」というのが肌感覚で伝わってくるんですよね。この感覚はたっちんさんも同様ではないでしょうか。

オデオ倉庫は、これまでのオデオ悪戦苦闘の歴史が詰まってます(笑) 倉庫内のアクセサリー&ケーブルに関しては、現役を退いた名球会みたいな存在でして・・・。まぁ、おばあちゃんの智恵袋みたいなもんで、時たま現役でも使えるネタがころがってます(^o^)v
2010/3/3(水) 午後 1:36 ¤ʤá¤Á¤ã¤óÀç¿Í
  
 

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